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PDCの利用/研究

PDCの利用/研究

植物資源リグニンから生産される新しい
「機能性バイオプラスチック基幹物質PDC」の特徴

01

「環テックス BBS」は、リグニン系未利用植物資源からバイオプロセスで生産した日本発の新しい「機能性バイオプラスチック基幹物質PDC」を生産し社会実装を目指しています

石油などの化石資源に依存した産業システムから、再生可能なバイオマス資源を基盤とする循環型産業システムへの移行が21世紀の重要課題となっています。その実現には、現在の石油化学が生産している様々な機能を備えた製品を、石油に代わって再生可能な植物資源から生産する高度なバイオマス利用技術の開発がその鍵を握っています。

「環テックスBBS」は、研究者らと協力し、その化学構造の複雑さから、これまでほとんど有効利用されてこなかった植物資源であるリグニンを、土壌微生物(Sphingobium sp.SYK-6)の機能を用いて特定の中間物質 PDC に高收率変換する大量生産技術を確立することに成功しました。現在はリグニン系未利用植物資源から石油化学物質を代替えする新規機能性バイオプラスチック基幹物質PDC の大量生産と安定供給を目指しています。

「環テックスBBS」は、こうした取り組みを通して、高機能性材料を設計生産する新しいリグニン利用技術の開拓を支え、現在の石油化学が生産している様々な機能を備えた製品を、石油に代わってバイオマス資源から生産する高度なバイオマス利用技術の開発に貢献したいと考えています。

「環テックスBBS」がリグニン系植物資源から生産供給する
新規機能性バイオプラスチック基幹物質PDCの特徴

図01

02

植物資源リグニンから生産される新しい
「機能性バイオプラスチック基幹物質PDC」の特徴

これまでほとんど有効利用されてこなかったリグニン系植物資源(非可食未利用植物資源)から、バイオプロセスで生産される新しい「機能性バイオプラスチック基幹物質PDC」は、下図に示す様にジカルボン酸構造を有し、様々なプラスチック材料へ展開が可能な有望な中間物質の一つで、石油化学にも例の無い新しい特性が期待される物質です。

有機材料科学の視点から見ると、新しい「機能性バイオプラスチック基幹物質PDC」は、極めてまれな極性剛直構造を有し、分子内の電子的効果は共役二重結合のπ電子系に異方性をもたらすため、高分子材料として分子配向を制御できれば、新しい利用が可能となる興味深い物質です。

さらに、新しい「機能性バイオプラスチック基幹物質PDC」は、その化学構造から通常の化学合成法では製造が極めて困難な物質と考えられています。

従って、新しい「機能性バイオプラスチック基幹物質PDC」を用いて製造された高分子材料は、石油化学から生産される高分子材料とは異なる新たな機能を備えた製品が期待されています。

「環テックスBBS」がリグニン系植物資源から生産供給する
新規機能性バイオプラスチック基幹物質PDCの特徴

図02

03

新しい「機能性バイオプラスチック基幹物質PDC」に関する研究と研究論文の概要

PDCに関するこれまでの研究成果と可能性

図03

(1)新しい機能性「バイオプラスチック基幹物資PDC」の熱的性質

図04

TG -DTAとは

熱重量・示差熱同時測定のことを指し、試料が熱分解する時の温度や分解反応の詳細を調べることができます。

  • PDCのTG-DTA曲線から明らかなことは、
    PDCがTG-DTAの測定条件下で200℃まで全く重量減少を示さず、熱的に安定であることです。
  • DTA曲線では230℃付近に分解にともなう吸熱ピークが観測されました。
  • TG曲線から熱分解温度は253℃と見積られています。
  • この性質は、PDCをバイオプラスチックに応用した際にも高い耐熱性を有する材料が創製できることを示すものです。

(2)新しい「機能性バイオプラスチック基幹物資PDC」のその他の性質

図05

図06

  • PDCの分光学的特色は、可視光は透過するが紫外線を吸収することです。
  • pH曲線から明らかなPDCの特色はカルボン酸に由来する強酸性です。
  • 酸塩基滴定の曲線を二塩基酸型モデルで解析するとpKa₁が1.13、pKa₂が2.52と算出されました。
  • PDCが強酸であることは、プロトンを一つ放出したNa+塩の結晶構造からも支持されています。

3.1 PDCをポリ乳酸樹脂に導入した共重合ポリマーの開発とブレンド樹脂に関する研究

(1)PDCをポリ乳酸樹脂に導入した共重合ポリマーを製造することができる。

図07

これまでに発表された研究論文

  • T.Michinobu, M.Bito, M.Tanimura, Y.Katayama, E.Masai, M.Nakamura, Y.Otsuka, S.Ohara, K.Shigehara. “Synthesis and Characterization of Hybrid Biopolymers of L-Lactic Acid and 2-Pyrone-4,6-Dicarboxylic Acid” J.Macromol.Sci.-PAC, 47, 564-570 (2010)
  • T.Michinobu, M.Bito, M.Tanimura, Y.Katayama, E.Masai, M.Nakamura, Y.Otsuka, S.Ohara, K.Shigehara “Mechanical properties of Poly(L-lactide) films controlled by blending with polyesters of lignin-derived stable metabolic intermediate, 2-Pyrone-4,6-dicarboxylic acid (PDC)” Polymer Journal, 41(10), 843-848 (2009)

PDCをポリ乳酸樹脂に導入した共重合ポリマーの特徴

  • 乳酸とPDCのポリエステル共重合ポリマー(Mn=23300)を高収率で合成することに成功した。
  • 得られた乳酸とPDCのポリエステル共重合ポリマー は、高分子 (Mn=23300) であるが、クロロホルムやTHFなどの一般的な有機溶剤に可溶性を示した。
  • 乳酸とPDCのポリエステル共重合ポリマー の熱的安定性は、ポリ乳酸単独ポリマー より高くポリ乳酸単独ポリマー の分解温度が258℃であるのに対して、乳酸とPDCのポリエステル共重合ポリマー の分解温度は、20℃程度高く275-278℃であった。
  • 乳酸とPDCのポリエステル共重合体のmelting pointは132℃で、ポリ乳酸単独ポリマー結晶のmelting point 170℃と比べ40℃程度低下し分解温度( 275-278℃)までの溶融温度範囲(可融性温度範囲)が大幅に拡大した。
  • 乳酸とPDCのポリエステル共重合ポリマーは、ポリ乳酸単独ポリマー との溶融性を持ちブレンド化する事により、可融性温度範囲 の拡大などポリ乳酸単独ポリマー の加工性を大きく改善することができる。

3.2 PDC をポリブチルサクシネート樹脂に導入した共重合ポリマーの開発とブレンド樹脂に関する研究

(2)PDCをポリブチルサクシネート樹脂(PBS樹脂 、ポリコハク酸樹脂)に導入した「PDC·PBS共重合ポリマー」を製造することができる。

図08

これまでに発表された研究論文

  • T.Michinobu, M.Bito, Y.Yamada, M.Tanimura, Y.Katayama, E.Masai, M.Nakamura, Y.Otsuka, S.Ohara, K.Shigehara “Fusible, elastic and biodegradable polyesters of 2-pyrone-4,6-dicarboxylic acid (PDC)” Polymer Journal, 41(12), 1111-1116 (2009)

PDCをポリ乳酸樹脂に導入した共重合ポリマーの特徴

  • PDCと 1 ,4-butanediol 及び succinic anhydride(無水コハク酸)の重縮合によってポリエステルを作成することに成功した。
  • PDCのモル%が10%以下の時、「PDC·PBS共重合ポリマー」の数平均分子量(Mn)は10,000で、一般的な有機溶媒に可溶であった。
  • 得られた「PDC·PBS共重合ポリマー」 は、82-107℃の範囲ではっきりとした溶融点を持つ、可融性ポリマーであった。
  • 得られた「PDC·PBS共重合ポリマー」は、「ポリブチルサクシネート/ PBS樹脂」とPDCを組み合わせた特徴を持っていた。
  • 「PBS樹脂」に由来する可融性が初めて「PDCポリマー」に与えられ、ホットプレスによって十分に強いフィルムを調製することができた。
  • PDCを導入した「PDC·PBS共重合ポリマー」は、PDCが導入されていない、「PBS樹脂 」に比べて、著しい生分解性の向上を示した。

3.3 PDC をポリエチレンテレフタレート(PET 樹脂)に導入した「PDC・PET 共重合ポリマー」はホットメルトタイプの強力な接着剤としての機能を備えている。

(3)PDCを 「ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)」に導入した、
「PDC·PET共重合ポリマー」を製造することができる。

図09

これまでに発表された研究論文

  • Masakiyo HISHIDA, Kazuhiro SHIKINAKA, Yoshihiro KATAYAMA, Shinya KAJITA, Eiji MASAI, Masaya NAKAMURA, Yuichiro OTSUKA, Seiji OHARA, and Kiyotaka SHIGEHARA “ Polyesters of 2-Pyrone-4,6-dicarboxylic Acid (PDC) as Bio-based Plastics Exhibiting Strong Adhering Properties “ Polymer Journal, Vol. 41, No. 4, pp. 297–302, 2009 doi:10.1295/polymj.PJ2008291

テレフタル酸ユニット、PDCユニットの比率を自在に選択することができる

図10

PDCを「ポリエチレンテレフタレート(PET樹脂)」 に導入した「PDC·PET共重合ポリマー」の特徴

  • PDCの強力な化学接着特性によし、「PDC-PET共重合ポリマー」は、ホットメルトタイプの強力な接着材としての機能を備えている。
  • 「PDC·PET共重合ポリマー」 は、SUS, Fe, Cu, Al, Brass などの金属、ガラス、セラミックなどに対して化学接着機構で強力な接着力を発揮する。

「PDC·PET共重合ポリマー」の接着強度は、(上記の研究論文の測定値)
ステンレスの接着:50MPa、鉄の接着:41MPa、銅の接着:33MPa、真鍮の接着:36MPa、
アルミニウムの接着:57MPa、Pyrex Glass: 30Mpa, Carbon Glass:37Mpa の測定値を示した。

図11

図12

  • 「PDC·PET共重合ポリマー」 は、「ポリエチレンテレフタレー卜樹脂(PET)」 に比べ力学的強度、耐熱性において優れた性質を備えている。
  • 「PDC·PET共重合ポリマー」は、 温和なアルカリ条件下で分解することが可能で、被接着材料のリサイクル性を向上させる。

図13

図14

3.4 PDC の反応型エポキシ系接着剤は、金属、ガラス、セラミックなどを強力に接着するだけでなく柔らかな様々なプラスチックを金属、ガラス、セラミックなどに強力に接着することができる

(4)PDCから強力な反応型エポキシ系接着剤を製造することができる

図15

これまでに発表された研究論文

  • 木質バイオマス代謝中間体PDCを含むエポキシ接着剤強度評価 長谷川雄紀・敷中一洋・梶田真也・政井英司・片山義博・大塚祐一郎・中村雅哉・大原誠資・重原淳孝日本接着学会誌, Vol. 48, No.1, pp. 17ー21 (2012) " Adhesive Properties of Epoxy Resin Composed of Woody Biomass Metabolite Intermediate PDC " Y.Hasegawa, K.Shikinaka, S.Kajita, E.Masai, Y.Katayama, Y.Ohtsuka, M.Nakamaura, S.Ohara, K.Shigehara Journal of The Adhesion Society of Japan Vol.48, No.1, pp.17-21 (2012)) )(Japanede paper)
  • リグニン由来エポキシ樹脂の硬化挙動 長谷川雄紀、敷中一洋、重原淳孝、梶田真也、政井英司、片山義博、中尾愛子、大塚祐一郎、中村雅哉、大原誠資. 繊維学会誌 Vol.68, No.4, 73-78 (2012) "Curing Kinetics of Lignin-based Epoxy Resins" Y.Hasegawa, K.Shikinaka, K.Shigehara S.Kajita, E.Masai, Y.Katayama, A.Nakao, Y.Ohtsuka, M.Nakamaura, S.Ohara. SENI GAKKAISHI Vol.68, No.4, 73-78 (2012)/(The Society of Fiber Science and Technology, Japan)(Japanede paper)

PDCの反応型エポキシ系接着剤 の特徴

  • PDCの反応型エポキシ系接着剤はSUS, Fe, Cu, A , Brass などの金属、ガラス、セラミックなどだけでなく様々なプラスチックに対して強力な接着力を示す。
  • 特にポリカーボネートやアミド型のポリマーなど極性構造を持つプラスチックに対して強い接着性を示し、 極性基を有するバイオプラスチックの強力な接着材として優れた機能を備えている。
  • PDCの反応型エポキシ系接着剤の接着強度は、ステンレスの接着 85MPa、鉄の接着 66Mpa, ポリカーボネート 2.5Mpa, ナイロン-66:0.46Mpa など金属からプラスチックに至る広い範囲で強力な接着力を示した

図16

図17

(5)PDCは, リチウム, ナトリウム, カリウム、ルビジウム、セシウムなどのアルカリ1族金属と特異な構造を持つ水難容性の結晶を形成する

図18

上図は、特異な構造を示すPDCのNa塩の結晶。
4分子の水分子と2分子のPDCのカルボニル基がナトリウムイオンの周りに配位して、ポリマーのような集合構造として存在している。
イオン半径と各塩の溶解度がほぼ反比例し、中でもCs塩は非常に低い溶解度を示す。またこの性質はアルカリ土類金属に対しては示さない。

  • PDC-Agは、0.025% (wt) 以下の低濃度で強い抗菌性,、抗ウィルス活性を発揮し、PDCのNa塩 では、0.1% (wt) 程度の低濃度で抗菌性,、抗ウィルス活性を発揮する。
  • 抗菌活性や抗ウイルス活性の作用機作はまだよくわかっていない。

PDC は Na イオン存在下でも水溶液中のセシウムイオンを選択的に捕捉して結晶化し沈殿として分離することができる。

これまでに発表された研究論文

  • M.Bito, Y.Otsuka, M.Nakamura, E.Masai, Y.Katayama, K.Shigehara, K.Shikinaka. “Unique Complexation Behavior of Alkali Metal Ions and 2-Pyrone-4,6-Dicarboxylic Acid (PDC) Obtained from a Metabolic Intermediate of Lignin.” Waste and Biomass Valorization. 1. 1261-1265 (2019)
  • K.Shikinaka, Y.Otsuka, Y.Iguchi, M.Nakamura, Y.Itoh, E.Masai, Y.Katayama, K.Shigegara.2016年3月, “Preferential cesium ion trapping by 2-pyrone-4,6-dicarboxylic acid (PCD) obtained from a metabolic intermediate of lignin, a wood biomass resource” Journal of Nuclear Science and Technology. 53,1256-1259 (2016)
  • M.Bito, T.Michinobu, Y.Katayama, Y.Otsuka, M.Nakamura, S.Ohara, E.Masai, K.Shigehara “2-Pyrone-4, 6-dicarboxylic acid as a source of green-plastics and anti-bacterial chemicals” Trans.Mater.Res.Soc.Jpn. 33, 1165-1168,(2008)
  • T.Michinobu, M.Bito, Y.Yamada, Y.Katayama, K.Noguchi, E.Masai, M.Nakamura, S.Ohara, K.Shigehara “Molecular Properties of 2-Pyrone-4, 6-Dicarboxylic Acid (PDC) as a Stable Matabolic Intermediate of Lignin Isolated by Fractional Precipitation with Na+ Ion” Bull.Chem.Soc.Japan, 80, (12), 2436-2442 (2007)

04

新しい「機能性バイオプラスチック基幹物質 PDC」に関するこれまでの研究論文

リグニンから生産される「新規バイオプラスチック基幹物質PDC 」に関する研究論文

  • M.Bito, Y.Otsuka, M.Nakamura, E.Masai, Y.Katayama, K.Shigehara, K.Shikinaka. “Unique Complexation Behavior of Alkali Metal Ions and 2-Pyrone-4,6-Dicarboxylic Acid (PDC) btained from a Metabolic Intermediate of Lignin.” Waste and Biomass Valorization. 1. 1261-1265 (2019)
  • K.Shikinaka, Y.Otsuka, M.Nakamura, E.Masai, Y.Katayama, “ Utilization of Lignocellulosic Biomass via Novel Sustainable Process” Journal of Oleo Science. 67. No.9, 1059-1070 (2018)
  • K.Shikinaka, Y.Otsuka, Y.Iguchi, M.Nakamura, Y.Itoh, E.Masai, Y.Katayama, K.Shigegara., “Preferential cesium ion trapping by 2-pyrone-4,6-dicarboxylic acid (PCD) obtained from a metabolic intermediate of lignin, a wood biomass resource” Journal of Nuclear Science and Technology. 53, 1256-1259. (2016)
  • K.Shikinaka, Y.Hshimoto, S.Kajita, E.Masai, Y.Katayama, M.Nakamura, Y.Otsuka, S.Ohara, K.Shigehara,“Thermoplastic Polyesters of 2-Pyrone-4,6-Dicarboxylic Acid (PDC) Obtained from a Metabolic Intermediate of Lignin” , Journal of the Society of Fiber Science and Technology, 62(2) 39-47, 2013
  • 長谷川雄紀、敷中一洋、梶田真也、政井英司、片山義博、大塚祐一郎、中村雅哉、大原誠資、重原淳孝 “木質バイオマス代謝物中間体PDCを含むエポキシ接着剤の接着強度評価“日本接着学会誌、48(1),17-21(2012) (”Adhesive Properties of Epoxy Resin Composed of Woody Biomass Metabolite Intermediate PDC.” Y.Hasegawa, K.Shikinaka, S.Kajita, E.Masai, Y.Katayama, Y.Ohtsuka, M.Nakamaura, S.Ohara, K.Shigehara. Journal of The Adhesion Society of Japan Vol.48, No.1, pp.17-21, 2012)) (Japanese paper)
  • 長谷川雄紀、敷中一洋、梶田真也、政井英司、片山義博、大塚祐一郎、中村雅哉、大原誠資、重原淳孝 “リグニン由来エポキシ樹脂の硬化挙動“繊維学会、68 (4) 73-78 (2012) (“Curing Kinetics of Lignin-based Epoxy Resins.” Y.Hasegawa, K.Shikinaka, K.Shigehara S.Kajita, E.Masai, Y.Katayama, A.Nakao, Y.Ohtsuka, M.Nakamaura, S.Ohara. SENI GAKKAISHI Vol.68, No.4, 73-78 (2012)/ The Society of Fiber Science and Technology, Japan) (Japanese paper)
  • K.Kaneda, K.Shikinaka, N.Fujii, K.Noguchi, E.Masai, Y.Katayama, M.Nakamura, Y.Otsuka, S.Ohara, K.Shigehara. “Self-Organized Structure Genarated by Molecular Symmetry/Asymmetry Regulation” Chemistry Letters , 40, 12901291, (2011) (diol:10.1246/cl.2011.1290)
  • T.Michinobu, K.Hiraki, N.Fujii, K.Shikinaka, Y.Katayama, E.Masai, M.Nakamura, Y.Otsuka, S.Ohara, K.Shigehara. “ Liquid Crystallinity and Organogelation Behavior of Lignin-Derived Metabolic Intermediate Bearing Cholesterol Groups” Bull.Chem.Soc.Japan, 84, 667-674 (2011)
  • T.Michinobu, M.Bito, Y.Katayama, E.Masai, M.Nakamura, Y.Otsuka, S.Ohara, K.Shigehara. “Synthesis and Characterization of Hybrid Biopolymers of L-Lactic Acid and 2-Pyrone-4,6-Dicarboxylic Acid” J.Macromol.Sci.-PAC, 47, 564-570 (2010)
  • T.Michinobu, K.Hiraki, N.Fujii, K.Shikinaka, Y.Katayama, E.Masai, M.Nakamura, Y.Otsuka, S.Ohara, K.Shigehara. “ Organogels of Lignin-Derived Stable Metabolic Intermediate, 2-Pyrone-4,6-Dicarboxylic Acid (PDC), bearing Cholesteryl Groups” Chemistry Letters, 39, 400-401 (2010)
  • Y.Hasegawa, K.Shikinaka, Y.Katayama, S.Kajita, E.Masai, M.Nakamura, Y.Otsuka, S.Ohara, K.Shigehara “Tenacious epoxy adhesive prepared from lignin-derived stable metabolic intermediate” SENI GAKKAISHI 65(12), 359-362 (2009)
  • T.Michinobu, M.Bito, Y.Yamada, M.Tanimura, Y.Katayama, E.Masai, M.Nakamura, Y.Otsuka, S.Ohara, K.Shigehara “Fusible, elastic and biodegradable polyesters of 2-pyrone-4,6-dicarboxylic acid (PDC)” Polymer Journal, 41(12), 1111-1116 (2009)
  • T.Michinobu, M.Bito, M.Tanimura, Y.Katayama, E.Masai, M.Nakamura, Y.Otsuka, S.Ohara, K.Shigehara “Mechanical properties of Poly(L-lactide) films controlled by blending with polyesters of lignin-derived stable metabolic intermediate, 2-Pyrone-4,6-dicarboxylic acid (PDC)” Polymer Journal, 41(10), 843-848 (2009)
  • M.Hishida, K.Shikinaka, Y.Katayama, S.Kajita, E.Masai, M.Nakamura, Y.Otsuka, S.Ohara, K.Shigehara “Polyesters of 2-Pyrone-4, 6-Dicarboxylic Acid (PDC) as Bio-based Plastics Exhibiting Strong Adhering Properties” Polymer Journal, 41(4), 297-302 (2009)
  • 菱田政清,敷中一洋,稲沢泰規、片山義博,梶田真也、政井英司,中村雅哉,大塚祐一郎, 大原誠資,重原淳孝 “リグニン生分解中間物“PDC (2-ピロン-4,6-ジカルボン酸)”のポリエステルをベースとする導電性コンポジット” 高分子論文集, 66(4), 141-146(2009) (“Conductive Cements Based Polyesters of PDC (2-pyrone-4,6-Dicarboxylic Acid) obtained from a Metabolic Intermediate of Lignin” M.Hishida, K.Shikinaka, M.Inazawa, Y.Katayama, S.Kajita, E.Masai M.Nakamura, Y.Otsuka, S.Ohara, K.Shigehara. Kobunshi Ronbunshu/ Japanese Journal of Polymer Science and Technology, 66, 141-146, 2009) (Japanese paper)
  • M.Bito, T.Michinobu, Y.Katayama, Y.Otsuka, M.Nakamura, S.Ohara, E.Masai, K.Shigehara “2-Pyrone-4, 6-dicarboxylic acid as a source of green-plastics and anti-bacterial chemicals” Trans.Mater.Res.Soc.Jpn. 33, 1165-1168,(2008)
  • T.Michinobu, Y.Inazawa, K Hiraki, Y.Katayama, E.Masai, M.Nakamura, S.Ohara,K.Shigehara “ A Novel Biomass-based Polymer Prepared from Lignin-derived Stable Metabolic Intermediate by Copper (I)-catalyzed Azide-Alkyne Click Reaction” Chemistry Letters, 37(2), 154-155 (2008)
  • T.Michinobu, M.Hishida, M.Sato, Y.Katayama, E.Masai, M.Nakamura, Y.Ohtuka, S.Ohara, K.Shigehara “ Polyesters of 2-Pyrone-4, 6-Dicarboxylic Acid (PDC) Obtained from a Metabolic Intermediate of Lignin” Polym. J. 40(1), 68-75 (2008)
  • T.Michinobu, M.Bito, Y.Yamada, Y.Katayama, K.Noguchi, E.Masai, M.Nakamura, S.Ohara, K.Shigehara “Molecular Properties of 2-Pyrone-4, 6-Dicarboxylic Acid (PDC) as a Stable Matabolic Intermediate of Lignin Isolated by Fractional Precipitation with Na+ Ion” Bull.Chem.Soc.Japan, 80, (12), 2436-2442 (2007)
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